Bcl-2

Bcl-2（B-cell lymphoma 2）は、アポトーシス（プログラムされた細胞死）を抑制する抗アポトーシスタンパクの一種で、細胞の生存を促進する重要な役割を果たします。このタンパク質は、ミトコンドリア膜に局在し、アポトーシスを誘導する因子（シトクロムcなど）の放出を防ぎます。

Bcl-2は正常な細胞の生存維持に重要ですが、その過剰発現は細胞死を回避させ、がん細胞の持続的な増殖に寄与します。特にBcl-2の異常は、B細胞性リンパ腫や白血病などのがんと強く関連しています。そのため、Bcl-2を標的とした治療薬（例：ベネトクラクス）は、がん治療の重要なアプローチとなっています。